みなさん、キーボードのチルト(脚)は立てて使っていますか?
それとも畳んだ状態で使っていますか?
なぜ私がこのような質問をするのかというと、時折、某掲示板などでチルト戦争が勃発するからです。
それと同じように、パームレスト戦争もしばしば勃発します。
チルトを立てる派 VS チルトを立てない派
パームレストを使う派 VS パームレストを使わない派
このように対立した勢力同士で必要か否かの激論をぶつけ合い、最後は「どっちでもいいんじゃね?」という緩い感じで一応の停戦協定が結ばれるものの、新スレが立つ頃にはなぜかまた戦争が勃発し、小学生でもドン引きするような醜い言い争いが繰り広げられるのです。
それが世に言う、チルト戦争とパームレスト戦争です。
そもそも、チルトとパームレストはなんぞ? という方は、こちらの画像をご覧ください。

キーボードの裏に付いている脚。
これがチルトです。

キーボードの手前に置いて手を乗せ、高さを調節するのがパームレスト。
リストレストとも呼ばれています。
画像は私の敬愛するFILCO様のホームページより転載しております。
まずチルトについてですが、対立勢力双方の意見はこうなっています。
チルトを立てる派
- 立てたほうが打ちやすい。
- 立てたほうが数字のキーに指が届きやすい。
- 立てるための機能だしとりあえず立てている。
- 立たなくなったら男としてもう終わり。
チルトを立てない派
- チルトはタッチタイピングできない初心者がキーを見やすくするために立てるもの。
- タッチタイピングできるなら立てる必要がない。
- 立てると手首が上向くので逆に疲れやすい。
- 海外では立てないのがデフォ。
- 立てる奴はド素人。
ざっくりまとめるとこんな感じです。
その中でも気になるが、チルトを立てない派の、
チルトはタッチタイピングできない初心者がキーを見やすくするために立てるもの。
という意見でしょうか。
現に私もネットの記事でそのようなことが書かれているを目にしたことがあります。
そんな記事を見て、チルトを立てない派に属した方もいるでしょう。
しかし。
これはデマです。
タッチタイピングの上手い人でもチルトを立てています。
タイピング界のゴッドハンドと呼ばれる○野氏も立てていますし、REALFORCEのタイピング大会で三連覇を果たした女性も立てています。
それとは別の大会の全国チャンピオンになった女子高生もチルトを立てていましたね。
あえてリンクは貼りませんが、YouTubeの動画を見ればそれがわかるかと思います。
なので、チルトはタッチタイピングのできない初心者のためにあるわけではありません。
なぜ根拠のないデマが出回ったのかは知りませんが、名だたるトップタイパーたちがそれを証明している以上、チルトは立てたほうが打ちやすいから立てるのです。
ただ、これは全ての人に当てはまるわけではありません。
チルトを立てずとも、トップタイパーと同様にタイピング技術をマスターしている方もおられます。
あくまでも、個人個人の環境により、チルトを立てるか立てないかを決めればいいと思います。
机の高さ。
椅子の高さ。
キーボードと前腕の水平度合い。
それらいろんな要素を鑑みて、各々が打ちやすいスタイルでチルトを使うか否かを判断してください。
「HHKBにチルトなんぞいらん!」
「チルト使うとか素人かよwwwwwwww」
と、ドヤ顔で使う派をこき下ろすそこのあなた。
間違った情報を鵜呑みにしてマウントを取りにくるのはやめましょう。
次にパームレストについて。
こちらも対立勢力双方の意見をご覧ください。
パームレストを使う派
- 厚みのあるキーボードにはパームレストは必須。
- パームレストがないと長時間のタイピングは疲れる。
- メーカーが販売しているのだから、使ったほうがいいに決まっている。
- FILCOのウッドパームレスト最高。
- でもウッドパームレストは高いから、ホームセンターで木の板を買って自作している。
パームレストを使わない派
- パームレストは手が固定されるので高速タイピングには不向き。
- あのREALFORCEの東プレが手を浮かせてタイピングしろと言っている。
- 机が狭くなるので邪魔。
- 机の手前に前腕を乗せれば手を浮かせても疲れることはない。
- タイピング大会に出るような猛者はパームレストなんか使わない(※使う人もいます)
- 木の板ごときに何千円も払ってられるか!
とまあ、こんな感じでしばしば論争が繰り広げられています。
その中で気になるのは、パームレストを使わない派の、
タイピング大会に出るような猛者はパームレストなんか使わない(※使う人もいます)
という意見でしょうか。
確かに、REALFORCEのタイピング大会では、パームレストを使わない人がほとんどです。
トップタイパーである上述したお三方も、パームレストは使っていませんでした。
やはり、パームレストは手が固定されるため、高速タイプには不向きなのでしょう。
しかし、パームレストを使う派はこのような異を唱えます。
「競技タイピングはタイピングする時間が短いので、パームレストを使わなくても疲れない」
果たしてそうでしょうか?
おっしゃるとおり、競技タイピングは職場でのタイピングとは違い、あっという間に競技は終わってしまいます。
ですが、それはあくまでも競技に出ている間だけの話ですよね。
大会を勝ち上がる猛者ともなれば、大会に向けて想像を絶する練習時間を積み上げてきたはずです。
その必死の努力があるからこそ、彼らは常人には決して手の届かないあのステージに立てるのです。
カルガモは悠々と泳いでいるように見えるかもしれませんが、水の中では、電動モーターの勢いで足が激しく動いています。
それと同じように、見えるところだけに目を向けているだけでは、競技タイピングの本質を見極めることはできません。
話がそれましたが、結局のところ、パームレストがなくてもなんとかなるということです。
例えば、こんな打ち方。

パームレストを使わない派の意見にもありますが、こうして机の手前に腕を乗せると結構楽ですよ。
手を浮かせた状態で長時間タイピングしても、それほど疲れることはありません。
最初、私はパームレストを使う派でした。
FILCOのウッドパームレストも使っていましたし、さらには、ホームセンターで木の板を買ってパームレストを自作するほど、パームレストに依存しまくりでした。
ですが、この打ち方に変えてからというもの、その必然性をまったく感じなくなり、パームレストは卒業しちゃいましたね。
ただ、これも個人個人でタイピングスタイルが違うので、パームレストが必要な方はそれを使ったほうがいいと思います。
腱鞘炎にでもなったら大変ですからね。
とくにFILCOのウッドパームレストは品質と使い心地が最高ですよ。
私は今でこそ必要としなくなりましたが、パームレストを欲しいと思うのであれば、断然、FILCOのウッドパームレストをお勧めします。
以上、チルト戦争とパームレス戦争についてでした。
結果は……やっぱり引き分け!
あと、私のタイピングスキルは、全力を出してタイプウェル基本常用語50秒前半です!