スポンサーリンク

初心者でも簡単!0から学ぶ自作キーボード
(第4回 スタビライザー深掘り編)

キーボード

第4回は組み立て編にしようと思ったのですが、予定を変更して、スタビライザーの深堀り編をお送りしたいと思います。
組み立て編は諸事情により、しばらく時間がかかるもので。
ちなみに、今回は吹き出しでの茶番劇はありません。
ギャグは一切なしの方向で進めさせて頂きます。
なぜなら、私はスタビライザーに積年の恨みを抱いているからです。
ゆえに、笑って話せる内容ではありません。

カチャカチャ、カチャカチャ、カチャカチャ、カチャカチャ、カチャカチャ。

スタビライザー特有の不協和音。
とくにスペースキーがイライラを募らせ、私はそのストレスでここ数年、老いた犬のように抜け毛がどっと増えました。
ただでさえ私は呪われた家系(ハゲ)の末裔だというのに、スタビライザーのおかけで呪いが加速しまくりです。

むろん、グリスを塗ってできる限りの対策はしました。
しかし、私のその努力をあざ笑うかのように、スタビライザーがカチャカチャと不協和音を奏ではじめるのです。

マジなんなの!?
そこまでハゲを促進させたいの!?

半ば切れ気味にそう問いかけてみたものの、敵はカチャカチャと笑い声をあげるだけ。
いっそのこと、取り外して闇に葬り去ろうとも考えましたが、キー入力に支障があると、さらにストレスが高まるばかりです。

このままではリアルに死期が早まると思い、私はYouTubeにその答えを求めました。
そこで見つけたのが、自作キーボード界のレジェンド。
知る人ぞ知る、あのメガネをかけたアジア系のお兄さんです。
彼のスタビライザー動画はたいへん役に立ちました。
プラスチックの不要な箇所を切ったり、PCBとの間に絆創膏を貼ったり、そんな素人には思いつかないような方法で、カチャカチャ音の対策を講じていたのです。

私はその動画のとおり、スタビライザーに処置を施しました。
しかしどういうわけか、彼のように心地よい響きを奏でることができません。
私はハゲ散らかして悩んだ末、ひとつの答えに辿り着きました。

あのお兄さんはプロ中のプロ。

それが答えです。
彼が使用するスタビライザーやグリスは高価なものでしょうし、なによりも、組み立てスキルが素人とは桁違いなのです。
彼が世界的に有名なピアニストだとしたら、私は「猫踏んじゃった」を覚えたばかりの小学一年生。
ピカピカの一年生である私に、彼と同じ音が出せるはずがありません。
せいぜい頭がピカピカになるぐらいです。
なので私は、カチャカチャ音をある程度妥協することにしました。
その代わり、スタビライザーについての知識は深まりましたので、それを皆さんに説明したいと思います。
では、はじめます。

スタビライザーの種類

スタビライザーは主に三つのタイプに分類されます。

1.PCBマウントスタビライザー(Cherry式)
2.プレートマウントスタビライザー(Cherry式)
3.プレートマウントスタビライザー(Costar式)

順を追って説明します。

PCBマウントスタビライザー(Cherry式)

これはPCBに直接取り付けるタイプのスタビライザーです。
自作キーボードではこれが一般的ではないでしょうか。

こんな感じのものです。
これはPCBの取り付け穴に差し込むタイプのものです。
このスタビライザーは価格が安く、一番普及していると思いますが、ちょっと注意しなければいけません。
下の画像をご覧ください。

この赤く囲った位置(裏から見た左シフト)が、スタビライザーの取り付け穴なんですが、二つの穴がひょうたん型に繋がっていますよね。
なぜかというと、2Uシフトと2.25Uシフトの配列の関係で、スタビライザーの位置も変える必要があるからです。
しかし、そのせいでスタビライザーの取り付けが緩くなり、キーキャップを外すのと一緒に、スタビライザーもスッポンと抜けてしまう場合があるのです。
対策としてはエポキシ接着剤での固定でしょうか。
ただ、接着剤での固定はなにかと面倒なので、ネジ止め式のスタビライザーを使ったほうがいいかもしれません。
それがこちらです。

このようなネジ止め式であれば、しっかりと固定できると思います。
そして、スタビライザーに付随する注意点がひとつ。
それはプレートです。
第2回でもお話しましたが、プレートはそれ専用のものを選ばなければいけません。
PCBマウントのスタビライザーに合うプレートの形状は、こちらとなります。

キー配置の関係で、スペースのあたりはわかりにくいと思いますが、赤く囲った場所(左シフトとバックスペース)をよく見てください。
このような形になったものが、PCBマウント用のプレートになります。

プレートマウントスタビライザー(Cherry式)

こちらのスタビライザーは、プレートに直接取り付けるタイプのものです。

取り付けはこんな感じ。
上の画像のプレートは、第1回で紹介したお手軽キット、GK61のプレートです。
このプレートにPCBマウントのスタビライザーは取り付けられません。
下の画像をご覧ください。

このように、プレートの形状が違っているのがわかると思います。
そもそもGKシリーズはキット販売されているので、スタビライザーを別途買う必要はないのですが……。
とりあえず、PCBマウントのスタビライザーと、プレートマウントのスタビライザーでは、使うプレートも違うということを覚えておいてください。
※(GKシリーズのプレートは独自規格です。汎用ケースとの互換性はありませんので、そこだけはご注意ください)

それと、スタビライザーの比較画像も載せておきますね。

左がPCBマウントのスタビライザー(差し込むタイプ)
右がプレートマウントのスタビライザー(Cherry式)

プレートマウントスタビライザー(Costar式)

このスタビライザーは販売しているショップも限られ、自作で使うことは少ないと思います。
下の画像をご覧ください。

これがCostar式のスタビライザー。
キーボードはマジェスタッチです。
個人的な感想になりますが、私はこのスタビライザーが大好きです。
なぜかと言うと、Cherry式のスタビライザーとは違い、打鍵感を損なうことがないからです。
キーキャップを外すのにひと手間かかるとはいえ、メンテナンス性がバツグンにいいのが嬉しいところですね。
このスタビライザーであれば、私はストレスを感じることはないですし、もしかしたら増毛の効果も期待できるのではないでしょうか。

なら、このスタビ使えやハゲ!

と、みなさんからボロクソに罵倒されそうですが、残念ながら、このスタビライザーが使えるプレートは限られています。
私が知る限り、自作では61キーのANSI 規格しかありません。
私は単独のカーソルキーが必要なので、61キーではどうしてもダメなんです。
そんな理由もあり、メインのキーボードはマジェスタッチなんですけどね!

それはさておき、キーキャップ側はこうなっています。

取り外し方は下の画像をご覧ください。
私の敬愛するFILCO様のホームページより転載しております。

まとめ

私の使っている育毛剤はサクセスです。

タイトルとURLをコピーしました